男の終い仕度  安藤昇



あみだ籤のような人生を生きてくれば、手放しで納得することなんかできるわけない。
p1

人間は泣いても笑っても独り。「人生はさみしい」じゃなく、「さみしいのが人生」ということになるかな。

p22

何歳で死ぬかは、生まれながらに定まった寿命じゃないかと思う。死のうとして死ねず、生きようとして生きれず。本人の意志とかかわりなく、生きる者は生きるし、死ぬ者は死ぬということ。

p24


つまり人生は「山あり谷あり」じゃなく、「山に見えて実は谷」「谷に見えて実は山」ということなのだ。p62

「なるようにしかならない」と胆をくくったものだ。(中略)なぜなら、やってしまったこと--すなわち「過去」は、常に「現在」の視点で評価するものだ。

p90

祖母がよく「溜め息をつく人のそばへ行っちゃいけないよ」と言っていた。
p108

じゃ、どうすればいいのか。どうにもできない。(中略)どうにもならないこと、どうにもできないことは、きれいさっぱりあきらめる。

諦観である。

p116

男の人生は、女房で決まる。このことを先人は「悪妻は百年の不作」として戒めた。
「夫ひとりが不幸になるだけでなく、家庭はもちろんのこと、子孫の時代まで悪い影響を残すことになるぞ」というわけで、女房を選ぶことこそ、人生の大事とする。

p136

円谷選手をそこまで追い込んだのが自分たちであることを「世間」はころりと忘れている。世間は身勝手で、得体が知れなくて,残酷なものだ。(中略)多くの人間は世間を気にして生きている。(中略)
「勝つこともありゃ、負けることもある。気に入らなきゃ、てめえが出場すりゃいいだろう」と居直る。(中略)

人生。長く生きてくると、世間というやつに振りまわされることのバカバカしさが、身にしみてわかってくる。 p176


人生は比較点によって幸せにもなれば、不幸にもなるということなのである。(中略)比較しないのだ。 幸不幸が比較によって生じるということを知れば、そんなものにこだわる愚かさがわかってもらえるだろう。(中略)すべてを甘受し、「我は我なり」と居直って見せることこそ、人生の荒波にもまれてきた晩年の知恵というものだろう。 隣の芝生が青かろうが赤かろうが、そんなことはどうだっていいのだ。p179
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